福岡において、デンマーク・北欧の情報や魅力のより以上の浸透、啓蒙を目的として、デンマークや北欧のライフスタイルを紹介する「デンマーク・北欧マンス」
らしいです。主催は福岡・デンマーク友好協会。
様々なセミナー、イベントなどが予定されており、その第一回セミナー「デンマーク・北欧デザインの現在」というのに行ってきました。
建築や工業デザインのはなしかと思っていましたが、むしろ、そういったデザインが生まれる文化・社会的背景といった、より深いデザインのはなしであったと思います。
現代のデザインという概念は産業革命後に生まれたもので、大量生産による文化的後退に対するアンチテーゼ的な意味でも産まれたみたいなことをなにかの本で読みました。
ところが現在では、大量生産・大量消費のための道具として扱われ、デザイナーは商品や利用者とは切り離された、マーケティングという主観から見た消費者という観念を相手にした仕事になり、ただのサーフィスをあてがうだけのように思われがちなのは、初期のデザインが目指したかたちとは大きくかけはなれてしまった感じがします 。
セミナーでは今後縮小して行く日本の国力、経済において、北欧諸国が次の日本像の良いモデルになるのではないかということも言われていました。
明治維新以降、自国の歴史を否定し、脱亜入欧をスローガンにかかげたことが、まるで全て悪であったかのようにも言われますが、帝国主義の時代に独立を維持するための国策が現在の視点から完全に否定できるものでもなく、また、大東亜戦争敗戦後のアメリカ至上主義や、その代表である大量生産・大量消費による経済の活性策というのも、一概に否定できるものでもありません。
ただ、成熟した近代国家としての日本。そしてこれから急速に進む国力の低下に対し、あらたな価値感、あらたな国民像というのを、どういったかたちで国家としてデザインしていくのか、という問題提起として、非常に刺激的なはなしでもあったと思います。
ひとことでいうと、「商業のためのデザイン」から「文化としてのデザイン」でしょうか。